各地で民泊に規制強化 騒音やゴミが問題に
住宅を使って旅行者らを宿泊させる「民泊」について、規制の強化に乗り出す自治体が相次いでいます。訪日外国人客(インバウンド)が増えるのにともなって、騒音やゴミなどをめぐるトラブルが広がってきたためです。
育成から転じる
民泊施設は、3種類の法律に基づいて運営されています。(1)2018年に施行(効力を持つこと)された住宅宿泊事業法(民泊新法)(2)国家戦略特区法(特区民泊)(3)旅館業法――のいずれかです。
苦情の増加をふまえ、観光庁は今年7月、住宅地などで(1)民泊新法に基づく民泊を実質的に禁止できるようにする方針を示しました。これまでは、なるべく民泊を産業として育てようとしてきましたが、方針を転じました。
東京都新宿区
東京都新宿区は、住宅地や学校周辺での民泊の営業を原則禁止します。条例を改正し、来年6月の施行を目指します。
民泊新法に基づく区内の民泊営業の登録は3928件(8月末時点)で、全国有数です。新たな規制によって、ほぼ半数の約2000件が営業できなくなる可能性があります。騒音やゴミ出しをめぐる苦情・相談は、2025年度に1334件、26年度は4~7月で510件に上りました。
吉住健一区長は「区役所、保健所の人員で対処できる数字ではない。違反施設は処分したが、後を絶たない。対象物件を減らすことで目が届きやすくなる」と説明します。
京都市
京都市は、市内の民泊事業者に対して、従業員が施設の中か、近くの建物にいつもいることを義務づけます。条例を改正し、27年度の施行を目指します。
京都市は、従業員を置かない施設には「おおむね10分(距離だと800メートル)以内」にかけつけることを独自に義務づけてきました。しかし、住民から市に寄せられた苦情の半数が不在型だったため、さらなる強化にふみ切ります。このほか、住居専用地域と工業地域で新たな開業を認めないようにします。
大阪市
大阪市は、特区民泊について5月に新たな受け付けを止めました。その後、旅館業法に基づく民泊施設が増えることが予想されたことから、木造の建物などでの民泊営業について規制を強化します。新たな民泊の営業は、鉄筋コンクリートなど防音に優れた建物に限定。宿泊客がいる間はスタッフがいつもいるようにします。条例を改正し、10月にも施行します。

こども新聞
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