徳川家康の仏教史料 記憶遺産に
国際連合の組織、国連教育科学文化機関(ユネスコ)は17日、戦国武将・徳川家康が集めて東京にある増上寺に寄付した仏教関係の史料を、「世界の記憶」(世界記憶遺産)に登録することを決めました。国内では9件目になります。
登録されるのは「増上寺が所蔵する三種の仏教聖典叢書」です。12~13世紀、中国の宋や元、朝鮮半島では高麗といった国の時代に、当時の最高の印刷技術で作られた仏教の文献の数々です。15世紀より前に作られた仏教文献がほぼ完全な状態で残っているのは、世界でも珍しいそうです。

「世界(せかい)の記憶(きおく)」に登録(とうろく)されることになった史料(しりょう)の一(ひと)つ、「大(だい)般若(はんにゃ)波羅密(はらみっ)多(た)経(きょう)」巻(かん)第(だい)三(さん)の巻頭(かんとう)=浄土宗(じょうどしゅう)・増上寺(ぞうじょうじ)提供(ていきょう)
一方、もう一つの候補だった「広島原爆の視覚的資料―1945年の写真と映像」は、登録のための話し合いがされませんでした。ユネスコ加盟国の一部が異議を出したとみられます。
毎日小学生新聞より転載