「好き」と言い続けて 俳優・高橋文哉さん
俳優として大活躍の高橋文哉さん。18歳で「仮面ライダーゼロワン」で主役の飛電或人を演じて以来、たくさんの映画、ドラマに出演してきました。主演した映画「少年と犬」も、3月20日に全国で公開されました。小学生のころは違う将来を考えていたそうです。
料理好きな小学生時代
◆小学生のころの夢は?
高橋さん 小学生のころは、料理が好きでした。料理上手な母を手伝って、じゃがいもを洗ったり皮をむいたりというところからレベルアップしていきました。高学年の時、サンタさんにフライパンと包丁を頼みました。母と取り合いにならないように。それからどんどん料理をするようになって、調理師を目指しました。調理師免許も持っています。
高校の時に芸能界に挑戦してみたいと家族に話して、「仮面ライダーゼロワン」の主役に選んでもらいました。そこから人生が変わるなと思いました。
◆役を演じるのは、どんな気持ちですか?
高橋さん いろいろな役を演じるのは、ワクワクします。最近はがむしゃらというよりも、自分なりに考えたり分析したりして、楽しんでいます。「少年と犬」で演じた和正は、家族のために仕方なく窃盗団に加わっている男でしたが、今までにない役で新鮮でした。和正はノリが軽くて憎めないし、人としてのエネルギーが強い。多聞という犬と出会って、自分なりの正義感に目覚め、何か一つでもいいことをしたいと思うようになるんです。初めての役柄でしたが、気持ちはよく理解できました。
これまで意外と、ちゃんとした職業に就いている人を演じていないんです。だから、公務員をやってみたい。警察官とか消防士とか、子どものころ輝いて見えた人たちを演じてみたいかな。
◆小学生に、メッセージを。
高橋さん 小学生のころ、けがしたり怒られたりして、テンションが下がることがよくあったんです。でも大人になったら、そうやってふてくされることに何の意味もなかったと気づきました。大きな壁に映っても、考えすぎない方がいい。そういう経験も、きっと役に立つから。
それに、好きなことをただ好きでいられる時間って、以外と短いんです。だからその時間を大切にしてほしい。スポーツでもゲームでも、勉強でもいい。好きなことを好きと言い続けてください。
高橋文哉さん
2001年生まれ。埼玉県出身。出演作にドラマ「最愛」「君の花になる」、映画「交換ウソ日記」「からかい上手の高木さん」など。24年には主演した映画「あの人が消えた」が公開された。「少年と犬」では西野七瀬さんとダブル主演。