笑顔でいられる道を選ぶ♪
ハラミちゃん
聞いている人が、お布団にくるまっているような気持ちになる音を奏でたい――。
街中で語りかけるように、感情豊かにピアノを弾く動画が人気の、ハラミちゃん。「身近なピアニストになりたい」と語るハラミちゃんに、音楽への思いを聞きました。
ピアノが生活の中心
◆どんな小学生でしたか?
ハラミちゃん 学校の休み時間は、教室で過ごすのが好きでした。「光合成ごっこ」と名付け、友だちとおしゃべりしたり、自分で考えた手遊びをしたりしていました。クラス替えの後は少し様子を見て、心を開いた友だちとはすごく仲良くなれる――。そんなタイプだったかな。
4歳で始めたピアノが、生活の中心でした。あるとき、休み時間にピアノを弾きました。楽譜を見ないで、ディズニーやドラマの曲を弾いたら友だちがたくさん集まってきて。めずらしがって、喜んでくれて、うれしかった。
◆ポップスピアニストになったきっかけは?
ハラミちゃん 音楽大学を卒業した後、ピアノから離れて会社員になりました。仕事を頑張りすぎて休んでいたとき、先輩に誘われ、東京都庁のストリートピアノを弾きに行きました。久しぶりに人前で演奏し、小学校でピアノを弾いたときの感覚を思い出しました。
先輩が、撮影した(ハラミちゃんがピアノを弾いている)動画を、「ユーチューブに上げていい?」と聞いてきました。私は、完璧な演奏を公開したかったけど、先輩に背中を押され、思い切って公開。その結果、多くの人に見てもらえ、「元気になった」「楽しそう」と反響がありました。
自分に厳しかった私にとって、「楽しそうに弾く」は、評価するポイントではなかったので、びっくり。私は、ピアノを通じた人との出会いに心を動かされ、幸せを感じていることに気がつき、自分が笑顔でいられる道を選びました。
音楽の授業をしたい!
◆挑戦したいことは?
ハラミちゃん 学校で、音楽の授業をしてみたいです。ライブでも、「なぜこの曲や音は魅力的なのか」を伝えています。ピアノの音色はシンプルだからこそ、人の心を打ち抜く。音楽への接し方を伝えて、私が感じている喜びを共有したい。楽器を演奏することが「特別」ではなく、身近で当たり前になるといいなと思います。
ハラミちゃん ポップスピアニスト。2019年6月から「ハラミちゃん」として本格的にYouTubeにて活動開始。「ピアノを身近な存在にする」を目標に活動している。
YouTubeのチャンネル登録者数226万越え、動画総再生数8億回以上。
絶対音感、即興演奏などの特技を活かし、全国・世界各地のストリートピアノを演奏。
2023年47都道府県ツアーでは5万人を動員。