しごと図鑑
火災から人々を守る 消防官

津嶋翔太さん

消防官は、火災が起きた現場で火を消したり、人を助けたりする仕事です。
国分寺消防署(東京都国分寺市)の消防官に話を聞きました。

 

 


Qどんなお仕事?

当番の夜は、消防署4階の仮眠室で過ごします。「住宅が燃えています」などと火災の発生を伝える指令が流れると、すぐに消防車がある1階の車庫まで行きます。そして炎や熱から体を守る防火衣を着て、空気呼吸器を背中に背負い、出動。現場で煙や有害なガスを吸わないために面体(顔面をおおうマスク。空気ボンベの空気を吸うために必要)をつけることもあります=写真右。
指令が流れてから出動するまでの時間は、約50秒。防火衣やボンベはあわせて20㌔㌘くらいの重さになりますが、すばやく準備し、動けるように、日々訓練をしています。危ない現場もあり、救助を求めている人を救えるように日ごろからきたえています。

Q消防官を目指したきっかけは?

小学生のときに学校に消防官が来てくれました。ポンプ車から放水する姿がたくましく見え、「かっこいい」とあこがれました。大学では体育学部に進学し、病気の人や事故にあった人の応急処置ができる「救急救命士」の資格をとりました。

Qどんな小学生でしたか?

野球をやっていました。ポジションはピッチャー。ご飯をめちゃくちゃたくさん食べ、校庭で走りまわる元気な小学生でした。野球は中学、高校と続けました。

 

災害対応する消防官の「当番日のスケジュール」

前日の当番の人から任務を引き継ぎ、 車両や資機材をしっかり点検8:30
前日の当番の人から任務を引き継ぎ、
車両や資機材をしっかり点検=写真右

10:00
災害出動に関する報告書の作成など事務処理

12:00
昼食 それぞれが用意したお弁当やおにぎりなどを食べます。

13:00
訓練、調査、体力トレーニングなど。
国分寺消防署の敷地内には、2階建ての訓練棟があります。

17:15
夕食 国分寺消防署内には
大きな台所があり、食事当番が
朝・夕食を作っているそう。

18:00
点検やミーティングなど

23:20
仮眠 いつでも出動できるように
消防署内の仮眠室で寝ます。

国分寺消防署のみなさん

国分寺消防署のみなさん

6:00
起床

7:15
朝食

8:30
次の当番の人に任務を引き継ぎ、終了。
3交代制で、1か月に約10日、この日のような当番日があります。
朝から夕方まで仕事をする日(日勤)もあります。

 

消防官になるには?

東京消防庁などが行う消防官の採用試験に合格後、全寮制の消防学校に入ります。半年間訓練を受けたあと、各地の消防署に配属されます。
消防署には、幅広い職種があります。

  • 火災や災害現場に出動して人命を救う。
  • 火災の起きた原因や損害を調査する。
  • 火災を防ぐため、建物に立ち入り検査をする。

体力に自信がなくても、自分を生かせる場所がたくさんあります。