困らないよう備えておこう! 災害時に役立つサバイバル調理

東日本大震災が起きてから今年で13年です。1月には石川県で最大震度7を観測した能登半島地震が発生し、今も多くの方が大変な状況にあります。被災地の方に思いを寄せつつ、日頃から備えることが大切です。料理レシピ投稿・検索サービス「クックパッド」は、過去の地震で被災した1000人以上の利用者のリアルな声を基に、「災害時の在宅避難に役立つサバイバル調理アイデア集」を作りました。担当したコーポレートブランディング部本部長で料理家の小竹貴子さんに、小学生でも作れるおすすめレシピや必要な心構えなどを聞きました。

小竹貴子さん

災害時の調理「4つの特徴」

Qどんなレシピが必要とされたか、特徴を教えてください。

大きく分けて4つです。まずは調理の手間が省けること。次に、電気やガスなどのインフラが整っていない場合もあり、節水・節ガス・節電で作れるもの。3つ目は、家にある缶詰などのストック食材で作れるもの。最後に、甘いお菓子や食べ慣れているものなど、心を満たしてくれる「精神的に救われる」お料理です。この4つからその時の状況やご家庭の様子によって掛け合わせるレシピが多かったです。

Q小学生や小さいお子さんのいる家庭では特にどんなニーズがありましたか。

一番多かったのは、長時間室内にいて退屈になってしまったり、余震の恐怖などのストレスを緩和するために「精神的に落ち着くもの」「気を紛らわせられるもの」がありました。お菓子類など子どものおやつは、不安な気持ちを落ち着かせてくれるので、非常食と一緒に準備しておいた方が良いですね。他にも、レトルトカレーなど常温のストック食品やホットケーキミックスはおすすめです。

キャンプなどで試しておこう!

Q災害時に小学生も作れる簡単なレシピをいくつか教えてください。

ポリ袋を使ったレシピは、ご飯を炊いたり(レシピ①)、おやつも作れたり(レシピ②)、手軽にできてアレンジしやすいです。節水、節ガス、節電にもなります。

Q災害時に困らないために小学生が日頃から心がけること、家庭で備えておけることがありましたら教えてください。

ポリ袋調理のようなサバイバル調理は低学年でもできるので、お休みの日やキャンプなどで実際に体験してみましょう。近所のご家庭とのお付き合いも大切にしてください。「あそこにはおばあちゃんがいる」「友達の家はあそこ」など知っておけば、いざというときに助け合えます。
また、過去のアンケートでは、30〜40代で、備えについて不十分と考えている人が7割以上でした。お父さんお母さんは日々忙しくて防災のことを考える余裕がないのかもしれません。みんなは授業などで防災の意識も高いので、とても頼りになります。「ぼく・わたしに任せて!」とご両親に伝え、料理を通して家族みんなで防災意識を高めてくれたらうれしいです。

やってみよう! 災害時に役立つレシピ

ポリCOOKのキッチン https://cookpad.com/kitchen/25343633より

レシピ①
洗い物なしポリ袋料理『基本のご飯』 https://cookpad.com/recipe/5128851

【材料(1人分)】
米(無洗米)60㌘ 水90㌘

【作り方】
ポリ袋に材料を入れ、空気を抜きポリ袋の端をきつく縛る。米は水に30分浸水させる。鍋に耐熱皿を敷いて6〜7分目程度の水を入れ、沸騰させた後にポリ袋を入れる。再沸騰後に沸騰が保つ程度の火加減にして30分間湯煎する。鍋から取り出し完成。袋のまま握っておにぎりにもアレンジ可能。

レシピ②
ふわっふわ 防災『ポリCOOK蒸しパン』 https://cookpad.com/recipe/6961796

【材料(1人分)】
ホットケーキミックス50㌘ 水50㌘
砂糖大さじ1/2 サラダ油大さじ1/2

【作り方】
ポリ袋に粉と砂糖を混ぜてから、水とサラダ油を入れて、よく混ぜる。空気を抜いてポリ袋の端をきつく縛る。鍋に耐熱皿を敷いて沸騰させてからポリ袋を入れ、15分間湯煎する。途中10分でポリ袋をひっくり返す。鍋から取り出し、封を切って生焼けでないか確認し、大丈夫だったら完成。

 

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