しごと図鑑「桃太郎電鉄」ゲームプロデューサー
家庭用ゲーム機で遊べる「桃太郎電鉄(桃鉄)」は、日本や世界をめぐり、楽しみながら地名や特産品などが学べる人気のすごろくゲームです。学校のタブレットで使える「桃太郎電鉄 教育版Lite 〜日本っておもしろい!〜」(以下「桃太郎電鉄 教育版」)も開発され、小学校の授業で触れた人もいるのではないでしょうか? 「桃鉄」の制作責任者をつとめるコナミデジタルエンタテインメントのプロデューサー・岡村憲明さんに、ゲームに関わる仕事につくまでの道のりを聞きました。

Qどんな小学生でしたか?
「商店街の電気屋さんで(コンピューターで遊べる)『インベーダーゲーム』がタダで遊べるらしい」と聞き、通っていました。当時(約50年前)はコンピューターが高額で、家庭で簡単に買えるものではなく、子どもがその電気屋に集まっていたのです。そして、小学生のうちに、自分でもプログラムを組んでゲームを作れるようになって。仲間が僕の作ったゲームで楽しんでくれる様子を見るのが好きでした。
Q ゲームプロデューサーになるまでの道のりは?
人が暮らしやすい家を研究する「住居学」を大学で学び、卒業後は「ものづくりがしたい」とゲーム会社に入社しました。最初はゲームのプログラムを組む「プログラマー」として働き、ゲーム制作の指揮を執る「ディレクター」を経て、30歳ごろから責任者(プロデューサー)となりました。
Q どんなお仕事ですか?
「桃鉄」作りには、多くの人が関わっています。僕は、「桃鉄」制作の責任者(プロデューサー)として、ゲームの企画、予算管理から宣伝にいたるまでをまとめています。「桃鉄」は学校で使える「教育版」も作りました。
Q「桃太郎電鉄 教育版」ができた きっかけは?
「地名は『桃鉄』で覚えた」という声がたくさん届く中で、原作者のさくまあきら先生にも「『桃鉄』を教育活用したい」という思いがずっとあり、それに応えたいと考えました。また、小学校教諭・正頭英和さんから「学校で使える『桃鉄』を作れないか」と相談があり、制作がはじまりました。
Q特徴は?
先生用の管理端末で、使える時間を制限できます。カリキュラムに合わせて「関東地方」などと、地方を限定して学ぶこともできます。また、「ケンカにつながってほしくない」という思いから、相手のプレーをわざと妨害したり、大きく資産が減ったりするようなキャラクター(「貧乏神」や「スリの銀次」)は出てきません。
Q反響は?
学校に来ていない子や、保健室に登校している子が「『桃鉄』の授業には参加した」と聞き、うれしかったです。クラス替え直後など、教室が緊張している時に子どもたちが和んだり、仲良くなったりするきっかけにも使われているようです。

Qゲームのアイデアは、どんなときにひらめきますか?
近所のスーパー銭湯でぬるめのお湯につかっているときです。テレビもなく、スマートフォンにも触れられないので、「考える」のにぴったりです。会社の机でうなっていても、ひらめかないです。
Qゲームの仕事にあこがれている小学生にメッセージを。
ゲームを作る道具は、以前より手に入りやすくなりました。やる気があればゲームは作れます。一緒に作りましょう! ただ、楽しい経験の積み重ねがアイデアにつながります。ゲームだけをしていると、ひらめきの範囲が狭くなります。友達と遊ぶ時間も大切です。
「桃太郎電鉄」シリーズとは?
「桃太郎電鉄(桃鉄)」は、プレーヤーが鉄道会社の社長となり、全国の駅をすごろく方式で回りながら、各駅で物件を買い、総資産を競うゲーム。2025年11月、最新作「桃太郎電鉄2 ~あなたの町も きっとある~」をNintendo Switch 2 とNintendo Switch向けに発売。
学校支給のタブレットなどで使えるデジタル教材「桃太郎電鉄 教育版Lite 〜日本っておもしろい!〜」が2023年より学校向けに無償で提供され、約7000の小学校で幅広く活用されている。2025年から、自分の好きな駅をマスに追加できる「マイ桃鉄」機能が加えられた=写真。教育機関から利用の申し込みができる。
詳細はこちらから https://www.konami.com/games/momotetsu/education/index.php

こども新聞
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