子どもの権利どう守る? 国に第三者機関を NZの先例に学ぶ

ニュージーランドの子どもコミッショナーの仕事について説明するクレア・アクマドさん(中央)=東京都港区の日本財団ビルで11日
11月20日は、子どもの権利や幸せを考える「世界子どもの日」。差別や暴力、貧困など子どもをめぐる問題はなかなかなくなりません。子どもの声が生かされ、もっと権利が守られるようにするにはどうすればよいでしょうか。ニュージーランド(NZ)など海外で実績を上げている仕組みについて、日本への導入を探るシンポジウムがありました。
東京都港区の日本財団ビルで11日、「子どもの権利をすべての子どもの当たり前に」と題して開かれたシンポジウム。ゲストに招かれたのは、ニュージーランドで「子どもコミッショナー」という役職を務めるクレア・アクマドさんです。子どもコミッショナーは、子どもの権利を守るために国から独立して置かれる第三者機関で、同じような仕組みは世界の80か国以上にあります。
会って声を聞く 「すべての子どもが無限の可能性を秘めている。子どもたちは自分たちが持っている権利を最大限に生かし切ってほしい」。クレアさんが仕事をするうえで大切にしている考えです。いろいろなところに出かけて行き、たくさんの時間をかけて子どもたちに会い、話を聞いているそうです。
クレアさんは子どもコミッショナーが取り組んだことで、日本でも参考になることを二つ挙げました。一つは、子どもの体に罰を与えてしつけをすることを制限する法律を作ったことです。もう一つは、6000人を超える子どもたちの声を聞きながら、子どもの福祉や幸せについての戦略を立てていったことです。クレアさんは「子どもコミッショナーのやっていることは、子どもたちの人生にとってはもちろん、社会全体にとってもポジティブな(前向きな)効果があるんだということを認識してもらうことが大切です」と語りました。
日本では、子どもの相談・救済機関が60近くの自治体にできていますが、国にはまだ子どもコミッショナーの仕組みがありません。パネリストとして発言した東京経済大学教授の野村武司さんは、東日本大震災の時に復旧・復興が進められる中で子どもが置き去りのようなあつかいを受けてしまったことにふれました。そのうえで「子どもの考えを国の大きなところで伝えていくコミッショナーは不可欠。どういう仕組みがありえるのかをぜひ知恵を出し合いながら作っていければ」と訴えました。【木村健二】
こども新聞
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