ノーベル化学賞に硤合さん 100年のナゾ解く

スウェーデン王立おうりつ科学かがくアカデミーは7日なのか、2026年ねんのノーベル化学賞かがくしょうを、東京理科大学とうきょうりかだいがく名誉教授めいよきょうじゅの硤合そあい憲三けんそうさん(76)ら2人ふたりに授与じゅよすると発表はっぴょうしました。二ふたつの型かたの異ことなる分子ぶんしのわずかな差さを利用りようし、化学反応かがくはんのうで片方かたほうだけを大おおきく増ふやせる仕組しくみを解とき明あかしたことが評価ひょうかされました。

ノーベル化学賞の受賞が決まり、記者会見する硤合憲三さん=東京都新宿区の東京理科大学で7日

生命せいめいを構成こうせいするアミノ酸さんなどの分子ぶんしには、右手みぎてと左手ひだりてのような鏡かがみ映うつしの関係かんけいにある2種類しゅるい(鏡像異性体きょうぞういせいたい)の型かたがあります。生物せいぶつの体内たいないでは通常つうじょう、右みぎか左ひだりかのどちらか一方いっぽうしかつくられません。この性質せいしつは「ホモキラリティー(分子ぶんしの片手かたて性せい)」と呼よばれ、生命せいめいの維持いじに関かかわっていると考かんがえられてきました。しかし、どのように生しょうじたのかは100年ねん以上いじょうにわたってナゾとされてきました。

硤合そあいさんは「硤合そあい反応はんのう」と呼よばれる仕組しくみを見みつけました。右手みぎて型がたと左手ひだりて型がたがほぼ半分はんぶんずつあるところに、わずかにかたよりが生しょうじると、多おおくなったものによって反応はんのうが進すすみ、物質ぶっしつのかたより(不斉ふせい)を効率こうりつ良よく増ふやせる反応はんのうです。型かたのつくり分わけがうまくできれば、医薬品いやくひんなどの開発かいはつや製造せいぞうに役立やくだてられます。

日本にっぽんからのノーベル賞しょう受賞じゅしょうは、25年ねんの坂口志文さかぐちしもんさん(75)=生理学せいりがく・医学いがく賞しょう=と北川進きたがわすすむさん(75)=化学賞かがくしょう=に続つづき3年ねん連続れんぞくです。個人こじん(アメリカ国籍こくせきをふくむ)では31人目にんめ。授賞式じゅしょうしきは12月がつ10日とおか、スウェーデンのストックホルムで開ひらかれます。

おもしろいことまだ

硤合そあいさんは東京理科大学とうきょうりかだいがく(東京都新宿区とうきょうとしんじゅくく)で記者きしゃ会見かいけんし、「受賞じゅしょうしても、文句もんくは言いわれないだろうと思おもっていた」と笑わらいをさそい、「まだまだおもしろいことがあると思おもう。これからますます成果せいかを出だしていただけるきっかけになれば」と喜よろこびを語かたりました。硤合そあいさんは広島県ひろしまけん出身しゅっしんで、東京大学とうきょうだいがく理学部りがくぶを卒業そつぎょうし、東京大学とうきょうだいがく大学院だいがくいんを修了しゅうりょう。東京理科大学とうきょうりかだいがくで1981年ねんから2016年ねんに退職たいしょくするまで研究けんきゅうにたずさわりました。

 

毎日小学生新聞より転載